屋上庭園

ハンドメイドと日々のこと

三人暮らしになりました


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気づけば時間はどんどん過ぎてゆきます。

1月に無事出産を終えて、三人暮らしになりました。

 

 

無事…と書きましたが帝王切開を予定していた日より早く破水して。

予定帝王切開=早めに産む=破水しない(だってまだ産むには早いから)と思っていたので

寝耳に水でした。

何事もなく無事に生まれてよかったです。

 

 

娘が生まれたあたりから世の中はコロナウイルスで大騒ぎになり

とうとう東京は外出自粛要請まで出てしまいました。

娘は生まれて初めての春がこんな事になってしまいましたが、ある意味とても記憶に残りそう。

本当に早く収束することを祈るばかりです。

 

 

さて、ずっと妊娠について書こうと思っていたのですが、

慣れない育児に翻弄されてひと月も経ってしまいました。

こういった話題が苦手な方はお避けくださいね。

 

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私は結婚してすぐ不妊治療を始めました。

元々婦人科系の病気を患っていたため、普通の人よりできにくいのではないかと思ったからです。

夫が子供を望んでいたので夫の夢を叶えてあげたいな〜というフワッとした気持ちで始めましたが、まさか自分の頭の中すべてを治療が占めることとなろうとは思いませんでした。

 

 

不妊治療には賛否両論あると思うのですが、私はしないと授からなかったので、してよかったと思っています。

とはいえ4年間の治療中は辛いこともありました。

 

 

ほぼ一日病院で順番を待ったり、朝病院に行って仕事行って夜また病院に行ったり。

ホルモンバランスが狂って体調を崩したり。

自分で注射をしなくてはならず職場のトイレで打ったこともあるし。(なぜか背徳感がある)

お金も沢山かかります。(海外旅行行けるくらい)

何より、治療がすべて優先なので気軽に予定を入れられない。突然予定が変わることもあります。

職場にしょっちゅう頭を下げ友達と会う事も減りました。

 

 

そんな事をすべて承知の上で治療しているので辛くても口にするのもおこがましい。

だから成果が上がらないと毎回絶望しました。

結婚するまで考えた事なかったんですが妊娠って年に12回しかチャンスがないんですよね。

治療してると薬を使うので体を休めなくてはならずもっとチャンスは減ります。

 

 

そして私の周りの人は優しくて誰も何も言わなかったけど、勝手にじわじわとプレッシャーを感じるようになりました。

こんなに努力してるのにどうしてダメなのか。努力が足りないんじゃないだろうか。こんなにお金と時間をかけたのに…と毎日悩み、妊婦さんを見ては羨ましくて一人で勝手に追い詰められました。

友達はみんな子供がいて、気を使わせてしまいそうで相談も出来ない。

(そもそも友達と会えない)

親にはもちろん言えません。悲しませることになりそうだから。

 

 

最終的になんだかおかしくなってたのか…

自分には出来ない偉業を達成した尊い存在として妊婦さんを崇め始めたころ、決めました。

『40歳になったらやめよう』

 

 

私は誕生日が12月なのでちょうどいい。

誕生日を迎えてすがすがしい気持ちで次の年を迎え新しい人生を生きよう。

 

 

そう思って、ここでだめなら諦めがつくと有名な病院に転院した所、妊娠しました。

誕生日の半年ほど前のことでした。

あんなに妊娠したかったのに、いざそれを告げられると先生に

『ホントですかぁ…?!』

と疑わしげに聞き返しひるまれたりしました

。(夫曰く『先生引いてたよ』との事。すみません。)

 

 

妊娠中はずっと不安で、つわりもあるし確かに妊娠しているのだけど

本当に妊娠しているのだろうかという気持ちが常につきまとい。

エコーも見るし写真も貰うんだけど本当は誰か他の人のじゃないのかなとか…。

(病院になんのメリットがあるのと夫に呆れられました)

 

 

いつしか胎動がするようになってようやくおぉ、体の中に人がいる…。と実感しました。

そして少し早く、小さめな娘を産みました。

 

 

そんな娘は泣き虫で寂しがりで毎日大変ですが、大変なのも嬉しいくらい。

小さめだったよね…?と聞きたくなるほどすくすく丸く育っています。

 

 

不妊治療をしてよかった、と書きましたが。私には妊娠してよかった、という意味よりも努力が実ったからよかったという意味の方が強い気がします。

 

 

子供を産んだ私が言うのもなんですが、子供を産んでも産まなくてもいいと思うんです。

私はクヨクヨ悩む性格なので何もしないと後悔しそうだったから不妊治療をしましたが…

自分が納得していればどちらでもいいと思う。

 

 

私は途中で自分を見失って辛い思いをしましたが、今あの頃の自分に声をかけられるなら『いくら悩んでも授かりものなのだからなるようにしかならない』と言いたいです。

(ああでも聞く耳を持てないかもしれない…)

 

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治療で追い詰められているとき、ハンドメイドが心の支えになりました。

素材を見てアイディアを膨らませたり手を動かしていると無心になれましたし

イベントに出てお客様とお話できた事はとても励みになりました。

今は娘のお世話に手一杯ですが落ち着いたらまた再開したいです。

 

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近況を書こうと思ったけどなんだか長くなってしまったのでまた。