屋上庭園

ハンドメイドと日々のこと

はてしない物語

※昨年末に書いた記事です

 

はてしない物語を40代にして初めて読みました。

 


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私が子供の頃はてしない物語を映画化したネバーエンディング・ストーリーというものがあってTVの洋画劇場などで時たまやっていました。

 

特徴的な歌と巨大でフサフサの白い犬のような生き物に乗る少年。

内容はなんだか難しくよく分からなかった。

 

原作もきっと図書館にあったと思うけど興味を持ったことがありませんでした。

というか親があまり映画を見たりする人たちじゃなかったし、原作があると知らなかった。

 

そしてそのまま40代に。

 

今年の夏、岩波少年文庫がフェアをしていました。2冊買うと岩波少年文庫サイズのブックカバーが貰えるのです。

これはかなり貴重。あのサイズのブックカバーは売ってないのです。

 

フェア対象の本の中から選ぶのですが、私の行った書店には希望の本がありませんでした。

そこで目に止まったのが『はてしない物語』。

 

上下巻2冊だし、読んだことないからちょうどいいや。と購入して帰ってTwitterに上の写真を上げたところ、

 

はてしない物語はハードカバーで読んだ方がいいですよ』

『初めてなら特に』

 

と教えていただきました。

 

え、そうなの…文庫買ってしまった…

 

でも読書好き、はてしない物語好きの方がそう仰るなら絶対だわ…と図書館でハードカバーを借りました。

 


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字が消えてますが。

 

しかし子育て中にハードカバーを読む難しさよ…。

最近読書はもっぱら寝かしつけた後で布団の中で電子書籍を読むのですが、ハードカバーは暗がりでは読めないし通勤に持っていくには重い。

子供がいたらもちろん読めない。(これはハードだろうが文庫だろうが電子だろうが読めない)

 

 

結局2週間読めず、貸出延長しても読めず、ぎりぎりになってワクチン副反応で寝込んだ日に気合で読みました…。

 

 

はてしない物語はハードカバーで読もう

 

最初はハードカバーで

 

これは絶対その通りでした。

え、なんで周知されないの…?それだけで読書体験全然違う…

文庫の帯に書いといた方がいいと思うよ…?

 

 

 

感想

※ネタバレありです。

有名なのでほとんどの方は読まれてると思うけど、私みたいな未読の方がいるかもしれないので…

 

中だるみしてしまったりもしたんだけど、最後のあたりは1ページ1ページ噛みしめるように読んだ。

 

主人公は父子家庭の子供です。

母が亡くなってから父は自分をかえりみてくれない。おまけに同級生にいじめられて駆け込んだ書店から物語が始まる。

 

読み始めた時は辛い現実から逃げて本ばかり読んでいた昔の私に読ませてあげたかった…と思ったけど、今で良かったなと。

今の私は主人公に居場所が出来た事やお父さんが変わってくれた事を心から喜べるけど、子供の頃の私なら読み終えてバスチアンはいいなぁ…って余計つらくなってしまったと思うので。

(暗くてごめんなさい

 

誰かを愛する事は出来るようになったけど、

自分を愛する事がいまだにあまり出来ないので(自己肯定力ゼロ)

主人公が最後の望みを探す場面が辛かった。

 

そしてやっぱり主人公が子供という事で終始お母さんの気持ちになってしまう。

純粋に冒険を楽しめなくなってしまったなと思いました。

 

でも母の気持ちになれるという事は、大切な娘がいて今が幸せだってことですね。

 

自分と同じく絵本が大好きで本の虫予備軍な娘がいるので、文庫を買ってしまったけどいつかハードカバーを買い直そうと思っています。