上野リチ展 ウィーンからきたデザインファンタジー

三菱一号館美術館で開催されていた『上野リチ展　ウィーンからきたデザイン・ファンタジー』を見に行った時の記録です。

（現在は終了しています）

きっかけ

子供を産んでからＥテレにお世話になりっぱなしの毎日なのですが、美術に関する番組が多いのも魅力。

なかでも日曜日美術館という番組をよく見ています。

ある日も洗濯物を干しながら横目で見ていたのですが、ままーままー！と子供に何度も呼ばれてようやく我に返る位、すっかり見入ってしまいました。

「カワイイの向こう側 デザイナー・上野リチ」

「カワイイの向こう側 デザイナー・上野リチ」 - 日曜美術館 - NHK

ウィーン生まれで、日本人と結婚して、戦後の日本に住んでいたという異色の経歴もさることながら、その時代にとにかく可愛いとしか言いようのないデザインの数々。

番組放映時は確か京都で展示をしていて、あぁ見れないのか…とがっかりしていたら

東京でも開催される！しかも三菱一号館美術館！

大好きで産前はよく行っていたけどずっとご無沙汰だったのです。

という訳で見に…

行こうと思ったらオミクロンが…（泣）

待って待って待って、ようやく行ってきました。

（前置きが長い）

圧倒的可愛いの嵐

2歳はもちろん美術館など耐えられないので美術展に行くとなるともはや平日に休みを取るしかありません。

仕事を調整し体調も整えいざ！

展示室に入ると最初にリチさんがデザインしたテキスタイル。スケッチブックや封筒。

すみからすみまで見つめる。

そしてふと目に入った裁縫箱。

それはリチが通っていたウィーン工芸学校の教授、いわばお師匠さんとも言えるアデーレ・フォン・シュタルクという方の作品なのですが

七宝、ガラスなどで作られた淡いピンクの箱。

近寄ってよく見るとシルバーで蜘蛛の巣が施されている…！蜘蛛の巣にきらきら輝くダイヤの朝露。そこにいるのはローズクォーツの蜘蛛…

ちょっと待って、展示の初めでこんなに素敵なの…？しかも本人の作品ではない…？と震えました。

そこからはもう、これでもかと可愛い、素敵を見せられる嵐のような時間。

私はもうなんていうか思考回路がオタクなので←

なにこれこの時代にガラスボウルに小さいお家を沢山並べるーー？

なに？この線。配色センス。意味がわからないんですけどーー！

ハァ？普通マッチ箱こんなに可愛くするーー？？

などと脳内で叫び、最後は語彙力を失い、もはやウワァァァとしか（大丈夫か）

最近うちの子は『まま、これなんだ？』が口癖なのですが初めて世の中に触れる2歳のように何で？何で？となってしまう『可愛い』の圧倒的な力を感じました。

膨らむ妄想

リチはアーティストでもあり工房に所属していたいわゆる職業デザイナーでもあったようです。

リチのデザインを元に職人が食器やアクセサリー、テキスタイルとして作品を世に生み出していたのですが、リチのデザインは線が自由すぎてトレースが難しかったとか。

でも実際に作られた物たちを見ているとかなりデザインに忠実に、素晴らしい物に仕上がっています。

『リチの今回のデザイン見た？』

『見た見た、もー、困るよね』

『可愛いから頑張るけど！！』

『難しすぎて燃えるわー！』

という感じだったのではないかと想像（妄想）をかきたてられました。

リチのデザインを元に織られた西陣織も、学生が作った刺繍もきっとそうだったのでは…

ものづくりをする立場としては挑戦してみたい魅力的なデザインが沢山でした。

自分へのお土産

美術展での楽しみはお土産…

今回はゆっくり家でも見たかったので図録にしました。

美術展を見るに当たり、事前にこちらの本で予習をしていて、それも持っていったのですごい重量になりました。でも満足。笑

マイ・ファースト・リチ My First Lizzi 上野リチのデザイン

あと、もう美術館行くたびにポストカード買うのやめようと誓ってたのにやっぱり買ってしまったポストカード…

そしてこれはリチと関係ないのですがミュージアムショップでイギリス製の陶器ボタンが売っていたのでそれもお持ち帰り。

（リチの天使可愛くないですか？）

そんなこんなで大満足の上野リチ展となりました♥

後は私の希望としてはユニクロさんかどこかでリチのテキスタイルを復刻した服（か浴衣）が出ないかなと…！

どうぞよろしくお願い致します…！

余談ですが

三菱一号館美術館は本当に作りが最高です。

今回は行かなかったけど次は併設のカフェに行きたいなぁ。